オーディションの話 ②
本題。
オーディションは、
①エントリーシートの記入
→ ②自己PR
→ ③歌唱審査
→ ④質疑応答
というものでした。
*・*・*
受付で説明を受け、
席に着き、
受験番号5番の人にフレンドリーに挨拶をし、
軽く無視されました。
「は。なんなん愛想悪っ!」
と、思ったのも束の間
注意事項の書類に目を通すと
「厳正な審査のため、不必要な接触は控えて下さい。」
と、書かれていました。
「なるほど、ごめん。君は本気なんだね5番くん。」
と思い、私も静かに自分の世界に入りました。
*・*・*
①が終わり時間をもてあましていた私は、
アカペラをしていた時代に、先輩に教えてもらった腹式呼吸のウォーミングアップをしながら待ち時間を過ごしました。
目を閉じて
「スーーーーーー」
「ハーーーーーー」
「スーーーーーー」
「ハーーーーーー」
の、繰り返し。
意識が研ぎ澄まされると同時に、
試験会場の部屋で、審査を受けてる人の声が耳に入ってきました。
*・*・*
目を開けると5番くんがいない。
状況を察して、心の中で大きくエールを送って
全力で聞き耳を立てました。
すると
「今日だってあなた〜を〜想いな〜がら〜歌うたいは〜歌うよ」
という声が聞こえました。
5番くん!!!!!😳😳
*・*・*
なぜ、私がこんなに歌うたいのバラッドにびっくりしたかというと
この曲が、とっても好きな曲だからです。
歌う曲は自由に選ぶことができる今回のオーディション。
実は前日までずーーーーっと、
会場でもずーーーーっと、
2曲どっちがいいのか選びきれずにいました。
友達に聞いても賛否両論。
歌の師匠に聞いても賛否両論。
家族に聞いても賛否両論。
自分的には、それぞれ捨てきれない良いところがあって困る。
そんな2つの曲のうちのひとつが
歌うたいのバラッドだったのです。
(もうひとつは、あなたのキスを数えましょう)
*・*・*
しかし、5番くんのお陰で決断ができました。
「もし私がプロデューサーの立場だったら、2つ前の順番で聞いたのと同じ曲は飽きるだろうな〜」
と、思い腹をくくりました。
*・*・*
そして、曲も決まりまだ時間があったので、
新たなウォーミングアップにうつりました。
これは最近通っていた、ミュージカルのスタジオで教えてもらった、
歯と唇の間に舌を入れて回すと、滑舌が良くなるというもの。
真顔でやると、ゴリラみたいな顔になって結構シュールなのですが
この時は大真面目に、右に10回、左に10回舌を回そう。
と、思ってはじめました。
すると、右に2回舌を回した時
「首藤綾乃さ〜ん」
と、呼ばれました。
呼ばれた瞬間の私の顔は割とゴリラで、
「ウホッ?って感じでした。🍌」
今回は、名前を呼ばれた瞬間の顔がゴリラそっくりだった!というところでおわり。
つづく◎