あやのせかい

21歳。等身大の「今」を書き留めます。ブログの軸は、音楽と人生。

妹から学ぶ人生論

 私の妹は一度死んだ。 「当たり前の日常は有限だ。」売れない邦楽の歌詞のような事実を思い知らされた。限りある日常で関わる人たちを大切にし、悔いなく想いを伝えて生きていきたい。

 

 

 

 「明日彼氏にプレゼントするの。」彼女は口元を緩めながら、自称"傑作"のカップケーキを袋に詰めていた。2016年3月14日、ホワイトデーの出来事だ。数日後、突然頭痛を訴えはじめた。病院をはしごするも原因がわからない。やがて彼女は意識を失った。 ようやく判明した病名は「抗NMDA受容体脳炎」。 映画『8年越しの花嫁』でも取り上げられた難病だった。家族は病院に呼び出され 「目を覚まさないかもしれない、死亡する可能性すらある」と説明を受けた。白目を剥き、口を開けたまま点滴される妹を前にして、何もしてあげられない自分が悔しかった。お見舞いに行っては膝に涙を落とす日々。ただ、回復を祈ることしかできなかった。

 

 

 

 約3ヶ月後、奇跡的に妹は目を覚ました。 驚異の回復を見せ、今では元気に暮らしている。このときの体験から、毎日何気ない瞬間で関わる人々を、その時にもてる最大限の力で大切にすることがいかに重要であるか、身に染みてわかった。誰しもいつ、何が起こるのか、想像もつかない。「大切な人を大切にできる時に大切にする」ことが、私の使命であり責任だと考えるようになった。

 

 

 

 毎朝、目を覚ますと心に誓う。「今日も一日、自分が相手にできる最大限のことをしよう。」毎晩、布団に入ると振り返る。「今日も一 人ひとりを大切にできただろうか。」